長崎市の三菱重工業長崎造船所香焼(こうやぎ)工場に停泊し、新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「コスタ・アトランチカ」が31日、乗員126人を乗せて長崎港を出港した。運航会社によると、出港後はフィリピン・マニラに向かい営業航海ができるようになるまで備えるという。
長崎市内の医療機関に入院中の乗員6人は回復次第、帰国する。出港した船では乗員たちが岸壁に向かって手を振り、垂れ幕などを掲げて感謝を伝えた。
長崎県庁で記者会見した中村法道知事は「市中感染もなく出港を迎え、ひとまず安心した」と述べた。一方、引き続き長崎へのクルーズ船の誘致に取り組む意向も明らかにした。
同船は1月末に長崎港に入港。中国での感染拡大を受け、運航会社は上海で予定していた修繕工事を長崎に変更した。乗客はいなかった。4月20日に最初の感染が判明し、その後、検査した乗員623人のうち計149人の感染が確認された。これまで陰性が確認された乗員から順次、帰国している。 (岡部由佳里、野村大輔)
西日本新聞社
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